
既にテレビのコマーシャルや新聞の広告欄などでご存知の方もいらっしゃると思いますが、約1年後の平成21年(2009年)1月より上場会社の株券の電子化が予定されています。正式な実施日は政令により決定されますが、経済界、金融界としては前述の日程を目標にして準備を進めています。
「株券の電子化」とは、今まで上場会社が発行してきた株券がペーパーレス化されることです。但し、株券がペーパーレスになった後も株主の権利が変わることはありません。また現在、株券を証券会社を通じて証券保管振替機構(ほふり)に預けてある場合も特に手続きの必要はありません。
しかし、手元に株券をお持ちの方は本人名義か否かの確認をしていただく必要があります。例えば、相続や贈与によって株券を取得したり、上場会社の持ち株会を退会した時に株券を取得したりして、自宅や貸金庫などで株券を保管している場合などが該当します。名義の確認は株券の裏面でも確認できますし、株主総会召集通知などの郵送されてくる書類でも確認できます。また株券の電子化実施前の約2週間は、お手元の株券を証券会社に預けたり、株式市場での売却ができなくなります。
まず、株券の名義が他人名義の場合は、株券の電子化前に必ず名義を書き換えてください。本人名義でお持ちの場合は名義書換の手続きは不要ですが、両方のケースとも株券の電子化の実施後は、上場会社が株主の権利を確保するために信託銀行等に開設する「特別口座」で株券が管理されます。他人名義のままで「特別口座」で管理されると株主の権利を失う可能性がありますので、十分注意をしてください。また本人名義に変更するには、相続や譲渡等の証明が必要となります。
そして「特別口座」は株主の権利を確保するための口座ですので、管理された株式を「特別口座」で売却することはできません。将来、株式を売却して現金化したい時は証券会社への振替手続きが必要となります。そのためには、まず証券会社に口座を開設し、信託銀行等で開設された「特別口座」から証券会社へ株式を振替える手続きをします。その後、証券会社を通じて、証券保管振替機構に預託されます。
制度の詳細については最寄の証券会社にパンフレット等が用意されていますので、問い合わせてみると良いでしょう。また日本証券業協会の証券決済制度改革推進センターのホームページにも掲載されています。普段、株式などに興味のない方で株券をお持ちの方、相続等で株券を取得された方や上場会社の持ち株会を退会された方は、この年末年始に確認されることをお勧めします。
太田治彦プロフィール
昭和36年8月生 東京都出身
家族:妻、子供3人、平成10年の10月より札幌に在住
好きな言葉:Control What You Can Control~「自分が出来ることをしましょう」~
昭和59年4月にメガバンクへ入行し、東京都内の支店6ヶ店及び札幌支店を歴任。その後、外資系証券会社勤務を経て、平成14年6月に独立系のファイナンシャルアドバイザーとして個人として独立。中立的な立場でお客様の考え方に合った資産運用、管理等のアドバイスや具体的な金融商品の提案並びに販売を始める。その他、セミナーやミニ勉強会等も開催(投資教育など)。